股関節の筋肉がまるわかり!痛みや不調を改善する重要筋肉を徹底解説

股関節の痛みや違和感に悩んでいませんか?実は、その不調の多くは股関節を支える筋肉の機能と深く関係しています。この記事では、股関節の複雑な筋肉群を一つひとつ丁寧に解説し、それぞれの筋肉が担う役割や、痛みや不調を引き起こす原因を徹底的に掘り下げます。股関節の筋肉を正しく理解することで、あなたの痛みや不調を改善し、快適な日常を取り戻すための具体的なヒントが得られるでしょう。

1. 股関節の筋肉を理解する重要性

私たちの体は、様々な骨と筋肉が連携して動いています。その中でも、股関節は体の中心に位置し、上半身と下半身をつなぐ重要な関節です。歩く、走る、座る、立ち上がるなど、日常生活のあらゆる動作において股関節の筋肉は不可欠な役割を担っています。

股関節の筋肉を深く理解することは、単に体の仕組みを知るだけでなく、日々の生活の質を向上させ、将来的な体の不調を未然に防ぐ上で極めて重要です。例えば、股関節周囲の筋肉のバランスが崩れると、痛みや可動域の制限が生じやすくなります。これは股関節自体の不調にとどまらず、姿勢の悪化や腰、膝、足首など、離れた部位にまで影響を及ぼすことがあります。

また、スポーツパフォーマンスの向上を目指す方にとっても、股関節の筋肉の知識は欠かせません。効率的な体の使い方を習得し、怪我のリスクを低減するためには、どの筋肉がどのような動きに関与しているのかを把握することが第一歩となります。ご自身の体の状態を正確に把握し、適切なセルフケアを行うための基礎知識として、股関節の筋肉への理解を深めていきましょう。

この知識は、痛みや不調を感じた際に、その原因を推測し、適切な対処法を見つける手助けにもなります。ご自身の体をより深く知り、健康で快適な毎日を送るために、股関節の筋肉の働きについて理解を深めることは非常に価値のあることと言えるでしょう。

2. 股関節の筋肉群 その全体像を解説

股関節は、私たちの体の中でも特に大きな可動域を持つ関節の一つです。この多様な動きを可能にしているのが、周囲を取り囲む多くの筋肉たちです。ここでは、股関節の筋肉がどのような働きをしているのか、その全体像を分かりやすく解説していきます。

2.1 股関節の動きと筋肉の関係

股関節は、骨盤と大腿骨をつなぐ重要な関節であり、多方向への複雑な動きを可能にしています。これらの動きは、単一の筋肉によって行われるのではなく、複数の筋肉が協調し合うことで実現されています。

主な股関節の動きは以下の通りです。

  • 屈曲(くっきょく):太ももを前方に持ち上げる動き(例:階段を上る、座る動作)。
  • 伸展(しんてん):太ももを後方に引く動き(例:立つ、歩く動作)。
  • 外転(がいてん):太ももを体の外側に開く動き(例:横向きに寝て足を上げる)。
  • 内転(ないてん):太ももを体の内側に閉じる動き(例:足を閉じる)。
  • 外旋(がいせん):太ももを外側にねじる動き(例:あぐらをかく)。
  • 内旋(ないせん):太ももを内側にねじる動き(例:膝を内側に向ける)。

これらの動きは、日常生活のあらゆる場面で無意識に行われており、股関節の筋肉が正常に機能することで、私たちはスムーズに活動することができます

2.2 主要な股関節の筋肉群とは

股関節の周囲には、大小さまざまな筋肉が存在し、それぞれが特定の役割を担っています。これらの筋肉は、大きく分けていくつかのグループに分類することができます。ここでは、股関節の動きを支える主要な筋肉群とその役割について概観します。

股関節の筋肉は、その位置や機能によって、大きく以下のグループに分けられます。

  • 股関節屈筋群:太ももを前方に持ち上げる動きに関与します。
  • 股関節伸筋群:太ももを後方に引く動きに関与します。
  • 股関節外転筋群:太ももを外側に開く動きに関与します。
  • 股関節内転筋群:太ももを内側に閉じる動きに関与します。
  • 股関節回旋筋群:太ももを内外にねじる動きに関与します。

これらの筋肉群は、股関節の安定性を保ちながら、高い可動性を実現するために不可欠です。次の章では、それぞれの筋肉群に含まれる具体的な筋肉について、さらに詳しく解説していきます。

以下に、股関節の主な動きと、それに関わる代表的な筋肉群をまとめました。

股関節の動き主な筋肉群役割の概要
屈曲(太ももを前方に持ち上げる)股関節屈筋群(例:腸腰筋、大腿直筋など)歩行時や座る際に、足を前に出す、または持ち上げる
伸展(太ももを後方に引く)股関節伸筋群(例:大臀筋、ハムストリングスなど)立つ、歩く、走る際に、体を前へ推進させる
外転(太ももを外側に開く)股関節外転筋群(例:中臀筋、小臀筋、大腿筋膜張筋など)片足立ちでのバランス保持、歩行時の骨盤の安定
内転(太ももを内側に閉じる)股関節内転筋群(例:内転筋群)足を閉じる、または内側に引き寄せる、股関節の安定化
回旋(太ももを内外にねじる)股関節回旋筋群(例:梨状筋、深層外旋六筋など)足の向きを調整する、歩行時や方向転換時の安定

このように、股関節の筋肉は多岐にわたり、それぞれが精密に連携し合うことで、私たちの日常動作を支えています。これらの筋肉のバランスが崩れると、股関節だけでなく、腰や膝など全身に不調が生じる可能性もあります。

3. 股関節の重要筋肉を徹底解説

股関節は、私たちの体の動きを支える非常に重要な関節です。この章では、股関節の様々な動きに関わる主要な筋肉について、その位置や役割を具体的に解説していきます。それぞれの筋肉がどのような働きをしているのかを理解することで、股関節の痛みや不調の原因を探り、効果的なケアに繋げるヒントが得られるでしょう。

3.1 股関節の屈曲に関わる筋肉

股関節の屈曲とは、太ももをお腹に引き寄せるような動きを指します。歩く、走る、階段を上る、座るなど、日常生活のあらゆる動作に欠かせない重要な動きです。この屈曲動作を主に行う筋肉について詳しく見ていきましょう。

3.1.1 腸腰筋 大腰筋と腸骨筋

腸腰筋は、股関節の屈曲において最も強力な主動筋として知られています。この筋肉は、大腰筋と腸骨筋という二つの大きな筋肉で構成されています。

  • 大腰筋 大腰筋は、背骨(腰椎)から始まり、骨盤を通り、大腿骨の内側にある小転子という部分に付着しています。股関節の屈曲だけでなく、体幹を安定させたり、姿勢を維持したりする上でも重要な役割を担っています。長時間座っていることが多い方や、姿勢が悪いと感じる方は、この大腰筋が硬くなっている可能性があります。
  • 腸骨筋 腸骨筋は、骨盤の内側(腸骨窩)から始まり、大腰筋と同じく大腿骨の小転子に付着しています。大腰筋と連携して股関節の屈曲動作をサポートし、よりスムーズな動きを可能にしています。これら腸腰筋が柔軟性を失うと、股関節の可動域が制限されたり、腰に負担がかかったりすることがあります。

3.1.2 大腿直筋

大腿直筋は、太ももの前面にある大きな筋肉群である大腿四頭筋の一部です。この筋肉は、骨盤の前面(下前腸骨棘)から始まり、膝のお皿(膝蓋骨)を通り、脛の骨(脛骨粗面)に付着しています。

大腿直筋の大きな特徴は、股関節の屈曲と膝関節の伸展という二つの動きに関わる二関節筋であることです。例えば、ボールを蹴る動作や、ジャンプする際の踏み込みなど、股関節と膝関節を同時に使う運動で特に重要な働きをします。この筋肉が硬くなると、股関節の屈曲がしにくくなるだけでなく、膝の動きにも影響を及ぼすことがあります。

3.2 股関節の伸展に関わる筋肉

股関節の伸展とは、太ももを体の後ろに引くような動きを指します。立ち上がる、歩く、走る、階段を下りるなど、重力に逆らって体を支え、前へ進むための推進力を生み出す上で不可欠な動きです。この伸展動作を担う主要な筋肉を見ていきましょう。

3.2.1 大臀筋

大臀筋は、お尻の大部分を形成する、人体の中でも特に大きな筋肉です。骨盤の後ろ側(仙骨、腸骨)から始まり、大腿骨の後ろ側(大腿骨粗面、腸脛靭帯)に付着しています。

この筋肉は、股関節の伸展において最も強力な主動筋であり、立ち上がりや階段の昇降、坂道を上る際など、大きな力を必要とする動きで中心的な役割を果たします。また、歩行や走行時の推進力を生み出すだけでなく、体幹の安定性を高め、美しい姿勢を保つ上でも非常に重要です。大臀筋が十分に機能しないと、他の筋肉に過度な負担がかかり、腰や膝の不調に繋がることがあります。

3.2.2 ハムストリングス

ハムストリングスは、太ももの裏側にある三つの筋肉(半腱様筋、半膜様筋、大腿二頭筋)の総称です。これらの筋肉は、骨盤の坐骨結節から始まり、膝をまたいで脛の骨(脛骨、腓骨)に付着しています。

ハムストリングスは、股関節の伸展と膝関節の屈曲という二つの動きに関わる二関節筋です。歩行時には、股関節を伸展させて体を前方に押し出すとともに、膝を曲げて足を振り出す役割を担います。また、走行やジャンプなどのスポーツ動作においても、非常に重要なパワーを生み出す源となります。ハムストリングスが硬くなったり、弱くなったりすると、股関節の動きが制限されるだけでなく、膝の痛みや肉離れなどの怪我のリスクも高まります。

3.3 股関節の外転に関わる筋肉

股関節の外転とは、脚を体の中心線から外側へ開く動きを指します。片足立ちでバランスを取る、横に移動する、足を組むなど、日常生活の様々な場面で使われる動きです。この外転動作を支える重要な筋肉について解説します。

3.3.1 中臀筋と小臀筋

中臀筋と小臀筋は、お尻の側面に位置する筋肉で、股関節の外転において主要な役割を担っています。

  • 中臀筋 中臀筋は、骨盤の側面(腸骨の外側面)から始まり、大腿骨の側面にある大転子に付着しています。この筋肉は、特に歩行時に骨盤が左右に傾くのを防ぎ、安定した歩行を支える上で極めて重要です。片足立ちの際にも、体がぐらつかないようにバランスを保つ働きをします。中臀筋が弱くなると、歩行が不安定になったり、トレンデレンブルグ徴候と呼ばれる特徴的な歩き方になったりすることがあります。
  • 小臀筋 小臀筋は、中臀筋のさらに深層に位置し、中臀筋と同様に骨盤の側面から大腿骨の大転子に付着しています。中臀筋と協調して股関節の外転を助けるとともに、股関節の安定性にも貢献しています。これらの臀筋群が十分に機能することで、股関節の動きがスムーズになり、姿勢の維持にも繋がります。

3.3.2 大腿筋膜張筋

大腿筋膜張筋は、骨盤の前面(上前腸骨棘)から始まり、太ももの外側を縦に走る強固な線維組織である腸脛靭帯に繋がっています。腸脛靭帯は膝の外側まで伸び、脛の骨に付着しています。

この筋肉は、股関節の外転、屈曲、そして内旋という複数の動きに関わります。特に、股関節の外転動作をサポートするとともに、腸脛靭帯を介して膝関節の安定性にも寄与しています。大腿筋膜張筋が過度に緊張すると、腸脛靭帯炎など、膝の外側の痛みに繋がることがあります。

3.4 股関節の内転に関わる筋肉

股関節の内転とは、開いた脚を体の中心線に向かって閉じる動きを指します。椅子に座って脚を閉じたり、歩行時に脚がまっすぐ前に出るようにコントロールしたりする際に使われる動きです。この内転動作を担う筋肉群について解説します。

3.4.1 内転筋群

内転筋群は、太ももの内側に位置する複数の筋肉の総称です。具体的には、大内転筋、長内転筋、短内転筋、薄筋、恥骨筋などが含まれます。これらの筋肉は、骨盤の恥骨周辺から始まり、大腿骨の内側や脛の骨(薄筋)に付着しています。

内転筋群の主な役割は、股関節の内転です。脚を閉じる動作だけでなく、歩行時や片足立ちの際に、体が左右に揺れるのを防ぎ、バランスを保つ上でも重要な働きをします。また、スポーツにおいては、方向転換や急停止、ボールを蹴る動作など、様々な場面で力を発揮します。内転筋群が硬くなると、股関節の可動域が制限されたり、股関節や膝の内側に痛みが生じたりすることがあります。

3.5 股関節の回旋に関わる筋肉

股関節の回旋とは、太ももを内側や外側にひねる動きを指します。歩行時に足の向きを調整したり、複雑なスポーツ動作を行ったりする際に重要な役割を果たします。特に、股関節の安定性を保つ上で不可欠な深層の筋肉群について解説します。

3.5.1 梨状筋と深層外旋六筋

梨状筋と深層外旋六筋は、股関節の深部に位置し、主に股関節の外旋動作を担う筋肉群です。

  • 梨状筋 梨状筋は、骨盤の後ろ側にある仙骨から始まり、大腿骨の大転子に付着しています。股関節の外旋に関わる主要な筋肉の一つであり、股関節の安定性にも大きく貢献しています。この梨状筋のすぐ下には坐骨神経が通っており、梨状筋が硬くなったり炎症を起こしたりすると、坐骨神経を圧迫し、お尻から太ももの裏側にかけて痛みやしびれが生じることがあります。
  • 深層外旋六筋 深層外旋六筋は、梨状筋を含め、上双子筋、内閉鎖筋、下双子筋、外閉鎖筋、大腿方形筋の六つの筋肉の総称です。これらの筋肉は、骨盤の深い部分から大腿骨の大転子周辺に付着しており、股関節の微妙な回旋動作をコントロールし、関節の安定性を高める上で非常に重要な役割を担っています。特に、歩行時に足の向きを適切に保ったり、片足立ちでバランスを維持したりする際に、これらの深層筋が協調して働きます。これらの筋肉の機能が低下すると、股関節の不安定性や、他の筋肉への過剰な負担に繋がることがあります。

4. 股関節の痛みや不調と筋肉の関係

股関節は、体の中でも特に大きな関節であり、歩く、走る、座るといった日常動作に不可欠な役割を担っています。この重要な股関節に痛みや不調が生じる場合、その多くは股関節を構成する筋肉の機能不全が深く関わっています。筋肉が適切に働かないことで、関節に過度な負担がかかり、さまざまな症状を引き起こすことがあります。

4.1 股関節痛の原因となる筋肉の機能不全

股関節の痛みや不調は、特定の筋肉の機能不全によって引き起こされることが少なくありません。筋肉の機能不全とは、主に筋力の低下、柔軟性の欠如、あるいは筋肉間のアンバランスを指します。これらの問題は、股関節の正常な動きを妨げ、結果として痛みを発生させる原因となります。

例えば、股関節の屈曲に深く関わる腸腰筋が硬くなると、股関節の可動域が制限され、立ち上がりや歩行時に不快感や痛みを覚えることがあります。また、股関節を安定させる役割を持つ中臀筋や小臀筋の筋力が低下すると、歩行時に骨盤が不安定になり、片足立ちの際に体が傾くような状態(トレンデレンブルグ徴候)が見られることもあります。これにより、股関節への負担が増大し、痛みに繋がります。

さらに、股関節の伸展に重要な大臀筋やハムストリングスの筋力不足は、骨盤を後傾させたり、股関節の動きを他の関節で代償したりすることで、不自然な姿勢や動作を引き起こし、痛みの原因となることがあります。このように、個々の筋肉が持つ本来の機能が損なわれることで、股関節全体に影響が及び、慢性的な痛みや不調へと発展するのです。

股関節の痛みや不調に繋がりやすい筋肉の機能不全の例を以下の表にまとめました。

主な筋肉群機能不全の例股関節痛や不調の症状例
腸腰筋(大腰筋、腸骨筋)短縮・硬化股関節の屈曲制限、立ち上がりや歩行時の鼠径部痛、腰の反りすぎ
大臀筋、ハムストリングス筋力低下、柔軟性の低下股関節の伸展不足、骨盤の後傾、姿勢の乱れ、歩行時の不安定感
中臀筋、小臀筋筋力低下骨盤の不安定性、トレンデレンブルグ徴候、歩行時の痛み、膝のニーイン
内転筋群短縮・硬化股関節の内転制限、開脚時の痛み、鼠径部の不快感
梨状筋、深層外旋六筋硬化・緊張股関節の回旋制限、坐骨神経痛様の痛み(梨状筋症候群)

4.2 腰痛や膝痛との関連性

股関節の筋肉の機能不全は、股関節自体の痛みだけでなく、腰や膝といった隣接する部位の痛みにも深く関連しています。体は連動して動くため、ある部位の機能が低下すると、その影響が他の部位に波及し、代償動作として負担をかけることになります。

例えば、股関節の伸展が十分にできない場合、体は腰椎を過度に反らせることで、その動きを補おうとします。この腰椎の過伸展は、腰部に不必要なストレスを与え、慢性的な腰痛の原因となることがあります。特に、長時間のデスクワークなどで股関節が屈曲した状態が続くと、腸腰筋が短縮・硬化しやすくなり、立ち上がった際に腰が反りすぎてしまう傾向が見られます。

また、股関節の外転筋群(中臀筋、小臀筋など)の筋力が低下すると、歩行時や片足立ちの際に骨盤が不安定になり、膝が内側に入るようなアライメント不良(ニーイン)を引き起こしやすくなります。この膝のアライメント不良は、膝関節の内側に過度な負担をかけ、膝の痛みに繋がることがあります。特に、階段の上り下りやスポーツ活動時に、このような膝の不安定性が顕著になり、痛みを訴えるケースが多く見られます。

股関節の機能不全が腰痛や膝痛に繋がるメカニズムを以下の表にまとめました。

股関節の機能不全代償動作の例結果として生じる痛み
股関節の伸展制限(腸腰筋の硬化など)腰椎の過伸展(反り腰)慢性的な腰痛、椎間関節への負担
股関節の外転筋力低下(中臀筋の筋力不足など)膝の内側への傾き(ニーイン)膝関節の内側の痛み、膝の不安定性、半月板への負担
股関節の安定性低下体幹や他の関節での過剰な固定、姿勢の乱れ腰や膝への負担増大、全身の姿勢バランスの崩れ

このように、股関節の筋肉が適切に機能しないことは、全身の姿勢バランスを崩し、腰や膝への負担を増大させることになります。股関節の筋肉の健康は、単に股関節の痛みだけでなく、体全体の健康を維持するために非常に重要であると言えるでしょう。

5. 股関節の筋肉をケアして痛みや不調を改善

股関節の痛みや不調は、日々の生活の質を大きく左右するものです。しかし、適切なケアを行うことで、これらの問題は大きく改善される可能性があります。ここでは、股関節の筋肉を健康に保ち、快適な毎日を送るための具体的な方法について詳しく解説します。

5.1 柔軟性を高めるストレッチの重要性

股関節周辺の筋肉が硬くなると、関節の可動域が制限され、本来の動きができなくなります。これにより、特定の筋肉に過度な負担がかかり、痛みや不調の原因となることがあります。柔軟性を高めるストレッチは、硬くなった筋肉を伸ばし、血行を促進し、関節の動きをスムーズにすることで、これらの問題を改善に導きます。

ストレッチを行う際は、呼吸を意識し、反動をつけずにゆっくりと筋肉を伸ばすことが大切です。痛みを感じる手前で止め、気持ち良いと感じる範囲で行いましょう。毎日継続することで、より効果を実感しやすくなります。

5.1.1 股関節の主要な筋肉をターゲットにしたストレッチ

ここでは、股関節の動きに深く関わる主要な筋肉群に焦点を当てたストレッチをご紹介します。ご自身の体の状態に合わせて、無理のない範囲で取り組んでみてください。

ターゲット筋肉群ストレッチの目的具体的なストレッチ例とポイント
腸腰筋(大腰筋、腸骨筋)股関節の屈曲制限の改善、骨盤の前傾調整片膝立ちストレッチ 片膝を立て、もう片方の足を後ろに引いて膝立ちになります。立てた膝の股関節をゆっくりと前に押し出すようにして、後ろ足の付け根(股関節前側)が伸びるのを感じます。上半身はまっすぐ保ち、腰が反りすぎないように注意しましょう。
大臀筋・梨状筋股関節の伸展・外旋制限の改善、坐骨神経への負担軽減仰向けお尻ストレッチ 仰向けに寝て、片方の膝を立てます。もう片方の足首を立てた膝の上に置きます。立てた膝を胸に引き寄せるようにすると、お尻の外側が伸びるのを感じます。両手で立てた膝を抱え込むようにすると、より深くストレッチできます。
ハムストリングス(大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋)股関節の伸展制限の改善、膝裏の柔軟性向上長座体前屈 床に座り、両足を前に伸ばします。つま先を天井に向け、かかとを軽く押し出すようにします。息を吐きながら、股関節から体を前に倒していきます。背中が丸まらないように、お腹を太ももに近づけるイメージで行いましょう。タオルを足の裏に引っ掛けて引っ張ると、より効果的です。
内転筋群股関節の内転制限の改善、骨盤の安定性向上開脚ストレッチ 床に座り、両足を大きく開きます。つま先を天井に向け、かかとを押し出すようにします。息を吐きながら、股関節から体を前に倒していきます。または、片方の足だけを外側に開き、もう片方の足を曲げて、開いた足の方に体を倒しても良いでしょう。内ももが伸びるのを感じます。

これらのストレッチは、筋肉のバランスを整え、股関節の負担を軽減するのに役立ちます。痛みがある場合は、無理に伸ばさず、専門家にご相談ください。

5.2 安定性を高めるトレーニングの考え方

股関節の痛みや不調を改善するためには、柔軟性だけでなく、関節を支える筋肉の「安定性」も非常に重要です。安定性が不足すると、歩行や立ち上がりの動作が不安定になり、股関節だけでなく、腰や膝にも余計な負担がかかってしまいます。安定性を高めるトレーニングは、これらの問題を解決し、日常生活をより快適にするために不可欠です。

安定性を高めるトレーニングでは、深層部の筋肉(インナーマッスル)や、股関節を囲む臀筋群を意識的に鍛えることがポイントです。正しいフォームで行うことで、より効果的に筋肉を強化し、関節の安定性を向上させることができます。

5.2.1 股関節の安定性を高める主要な筋肉をターゲットにしたトレーニング

ここでは、股関節の安定性に大きく貢献する筋肉群に焦点を当てたトレーニングをご紹介します。無理のない範囲で、正しいフォームを意識して行いましょう。

ターゲット筋肉群トレーニングの目的具体的なトレーニング例とポイント
中臀筋・小臀筋股関節の外転機能強化、骨盤の安定性向上、歩行時のブレ軽減サイドライイングレッグレイズ 横向きに寝て、下側の腕で頭を支えます。上側の足を、膝を伸ばしたままゆっくりと真上に持ち上げます。お尻の横側(中臀筋)に効いていることを意識しながら、ゆっくりと元の位置に戻します。足が前後にぶれないように、体幹を安定させることが重要です。
大臀筋股関節の伸展機能強化、姿勢の改善、歩行の推進力向上ヒップリフト(ブリッジ) 仰向けに寝て、膝を立て、足の裏を床につけます。両腕は体の横に置きます。息を吐きながら、お尻を持ち上げて、肩から膝までが一直線になるようにします。お尻の筋肉をしっかりと意識して、数秒キープし、ゆっくりと元の位置に戻します。腰が反りすぎないように注意しましょう。
内転筋群股関節の内転機能強化、骨盤の安定性向上、O脚・X脚の改善ボール挟みスクワット 足の間にクッションや柔らかいボールを挟み、軽く膝を曲げて立ちます。ボールを内ももで強く挟み込んだまま、ゆっくりとスクワットをします。太ももの内側に力が入っていることを意識しながら、深くしゃがみすぎないように注意しましょう。内転筋と体幹の連動を意識します。
深層外旋六筋(梨状筋など)股関節の回旋安定性向上、インナーマッスルの強化クラムシェル 横向きに寝て、膝を軽く曲げ、かかとを揃えます。上側の膝を、かかとを離さずにゆっくりと開きます。お尻の奥の方に力が入るのを感じながら、ゆっくりと元の位置に戻します。股関節が前後に傾かないように、体幹を安定させることが重要です。

これらのトレーニングは、股関節の安定性を高め、体の軸を整えるのに役立ちます。日々の生活の中で、意識的に股関節を支える筋肉を使うことを心がけましょう。もし、トレーニング中に痛みを感じる場合は、すぐに中止し、専門家にご相談ください。

6. まとめ

本記事では、股関節を構成する多様な筋肉群の機能と役割を詳しく解説いたしました。股関節の動きと筋肉の関係を理解することは、日々の痛みや不調の原因を特定し、改善へと導く第一歩となります。屈曲、伸展、外転、内転、回旋といった主要な動作を支える筋肉の働きを把握することは、健康な股関節を維持するために不可欠です。柔軟性を高めるストレッチや安定性を向上させるトレーニングを継続的に行うことで、股関節の機能不全を予防し、快適な日常生活を送ることができます。股関節の筋肉ケアは、全身のバランスを整える上でも非常に重要です。何かお困りごとがありましたら当院へお問い合わせください。

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整体院 樹 ~itsuki~痛み・痺れの改善職人
千葉県佐倉市で痛み・痺れの専門整体院を営んでいます。 プロボクサー兼スポーツトレーナーとして活動後、医療系国家資格を取得し、整形外科、整骨院、リハビリ型デイサービスに勤務。 保険適応内では改善の難しい痛み・痺れに特化した整体院を開業。 手術宣告された痛み・痺れを改善し続け、喜びの声を多数いただいている。
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